2シーズン目のアトリエコート、良いのが出来ました。組下には、いつものイージートラウザー。(ですが今回は2バージョン!)
乗せた生地はコーデュロイ。
実はこのアトリエ、昨年9月辺りに2カラーでリリースしようと思っていて1色はブラウンで早々に決まっていたのですが、もう一色をエクリュカラーにしたかったものの、コレッ!と言う良いカラーが見つからなかったので泣く泣く断念し、今年の春夏のリネン(地厚!)でリリースした経緯があります。
諦めずに探し続けていた今年の7月(ギリギリのタイミング)にようやく見つかり、急いで仕込んだ次第です。
縫製はいつもお世話になっている女性職人さんの丸縫い仕様です。22SSのリネンバージョンよりも肩回りを少し狭くシャープに修正しています。
釦ホールは手縫いで、ふっくら丸みを持たせつつもシャープに。もう当店オリジナルの意匠ですね。
そもそも1年もリリースを遅らせたエクリュカラーが何故、そんなに必要だったかと言うと、ベースにしたフレンチヴィンテージの雰囲気を消してナポリの雰囲気を足したかったからです。
太畝でも細畝でもなくアメリカンな中畝の9Wがデザインの出自を曖昧にする感じの匿名性があって良いなと。
元ネタのアトリエコートも実は変なバランスのコートで一般的な膝丈の着丈よりも随分短く、Pコートやジャケットぐらいの独特のバランスが面白く、カバーオールのような雰囲気も持っているのでバチバチのトラウザーを合わせても程よいカジュアルスタイルに落ち着いてくれる優れものです。あとは何と言っても女性が着用したときがカッコいいんですよね。(グッとハードな革パンとか合わせると良いかも)
あとはユニセックスで展開するオリジナルレーベルらしく、メンズブランドからはリリースされないであろうカラー(特にセットアップ)でセットアップの着こなしを楽しんで欲しいなぁと思ったからです。
因みにお声の多い黒は作っていません。VELISTA(ヴェリスタ)のコーディネート提案は「黒に逃げない」がテーマなので。。。(偶には作りますけど、、)
黒をお求めに際は当店のオーダーメイドシステムを御利用ください。御客様の声をカタチにしますので。
秋冬に纏うエクリュ、良いじゃないですか!本当はチェスターコートにしても良かったんですが、それは余りに安直だなと思ったので来年に少し捻りを入れて作ろうと思います。
そして、もう一色のドレッシーな艶を帯びたブラウン。ビロードのようなビカビカのブラウンはワークでもトラッドでもなく、ソースが見えない匿名性が合って良いです。
そしてアトリエコートの組下には今回2種御用意しています。
一つは、いつもの女性職人が手掛けたイージートラウザー。もう一つは当店のビスポーク部門の提携ファクトリーで仕立てたイージートラウザーです。
これは初めての試みです。
女性職人が手掛けたイージートラウザーはいつもと同じく手縫いを施した丸縫いのトラウザーズ。一方、ビスポークファクトリーで仕立てたイージートラウザーはウエストは脇ゴム&ドローコード仕様。
本来、ビスポークファクトリーでは手掛けないイージーパンツ仕様で作りました。イージーでありながらも、生真面目さが出た構築的な作り込み。
寸法はほぼ同じで仕上げていますが、若干ビスポークファクトリーの方がゆったりしています。
ディテールの差だけでなく、異なったパターンの微妙な差、贅沢な比較が楽しめると思います。勿論、どちらが良いとか、そういう事ではなく手掛ける人、ファクトリーによって微差のようで、決定的な違いにも感じる、行間を読むような味わい方が贅沢。
是非、店頭で御覧ください。