21SSで発表されたforme(フォルメ)のハンドモカローファー。
早くもブルーチャープレーントゥと並び定番モデルとて定着しました。
その理由は、間違いなく履きやすさにあると思います。
ローファーにおいて最も重要視しなければいけないのがフィット感。言わずもがなデザインが良いのは当然なので、一旦おいといて。
ローファー(スリッポン)は、レースアップでもジップアップでもないフィット調整が出来ないデザインなのでヒール(踵)とアッパーのフィット感が、とても重要になってきます。
巷に見られるローファーにはヒールカップは幅広で大きめ、アッパーのタンは長めに設定されています。
ヒールカップを幅広で大きめに設計される理由は生産効率のあげる為で、以下はイギリスの某革靴ブランドのローファーのヒールカップ画像です。因みに販売価格ですが約9万円。価格で比較するのも少し意地悪な気もしますが分かりやすい指標の一つとして捉えてください。
履き口に向かって絞りがなく、履き口の内側と外側(踝部分)の高さに段差がついていません。その為、外側の踝がトップライン(アッパー上端の「履き口」の形状)に干渉し靴擦れの原因になります。
それに引き換えformeのローファーはトップラインと踵の干渉を起こらないように内側と外側に傾斜を施しています。またヒールカップの内部は欧米人よりも小さいとされてる日本人の踵の形状を考慮して、程よい広さに留めながらも踵が抜けずにホールド感を保つ為、履き口に掛けて絞っています。踵でホールド出来ることで長時間の歩行でも疲れず、また靴擦れを起こすこともありません。
イギリス某メーカー(画像お借りました)
フォルメ
そしてアウトソール側から見ると分かり易いと思いますが土踏まずは美しく絞り込まれたシェイプとインソールのアーチ部分を高めに設計し踏まず部分を面で支えることで歩行時の疲労を軽減してくれます。
そしてアッパー部分にもフィット感を上げる為の作り込みがなされています。加えてデザイン面にも効果が現れる工夫にもなっています。
実は広めに設計されているワイズですが一見、そのように見えない工夫がされています。
それはアッパー部分のサドルやタンを一般的なローファーのバランスよりも少し小ぶりにデザインし日本人に多い甲高の足型にも干渉せず、また十分な履き口の広さは確保しているので必要以上に足を覆う感覚がなく、でもしっかりとしたホールド感を保つことが可能になっています。
デザイン面でもサドルとタンが小降りにしたことで極端なノーズの長さを作らずとも、ロングノーズのような見た目が生まれ、それ故にワイズも実寸よりもコンパクトに見せること出来、更にトゥのモカ部分も昨今では珍しい手縫いで施すことで独特の丸みを持たせることができ全体の印象としてはドレスシューズらしいエレガントな雰囲気が造られています。
下記の画像のように素足で履いた時のトップラインの隙間が一切無く、また踝の干渉もありません。グッドイヤー製法でも吊り込み工程を手で行なっていますので、履き込んでいけばインソールがグングン沈んで着用者の足型に変化しますので更にフィット感が増していきます。
オールシーズン着用する事が可能なローファーですが、本モデルの真骨頂は素足で履いた時にこそ感じられます。
夏のショーツスタイルやカラーコーデにも使い易いカーキブラウンのAMBERがお勧めです。
是非、この夏、今までにない履き心地を体感してみてください。
(FORME) LOAFER-CALF – AMBER
ベーシックな黒が好みという方にはBLACKの御用意もございます。