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【Enzo Bonafe】ART.2695 Bit Loafer Restock

Enzo Bonafe(エンツォ・ボナフェ)を語る(説明する)際に、必須な背景としてA.Testoni(ア・テストーニ)と言う存在があリます

1963年、ボローニャで創業したエンツォ・ボナフェ氏ですが、彼の靴作りのイロハを習得したのがイタリア革靴の名門中の名門、ア・テストーニですが、そのア・テストーニが開発した製法の” ボローニャ製法 “を用いた代表的なモデル、ペニーローファー。

今回、御紹介するエンツォ・ボナフェの代表モデル、ART.2695 ビットローファーの源流は此処にあるのではと思っています。

ただ踏襲した訳ではなく、エンツォ・ボナフェ特有のポイントが幾つも盛り込まれています。
まず、大きく異なる部分は製法、エンツォ・ボナフェは独自開発したツボラーレ製法で製作されています
アッパーの革で甲をぐるっと袋状に一周包み込んで縫われているので、ソールの屈曲性に優れていて、履き始めから驚く程、柔らかな履き心地です

加えてウィズを他のモデルに用いられるイタリア木型よりも、やや広く設定し日本人の足型(幅広)に適した設計にしています

更に、日本人足型の典型の踵の形状、欧米の方に比べて幅が狭いのが特徴なので、こちらも履き口に向かってテーパーさせヒールカップを小さく設計し、踵のホールド感を高めています



そして水に強い(突然の雨天に恐れない)アッパー、ユタカーフを採用
ユタカーフは、フランス北東部のアース・タナリーズ(Haas Tanneries)で生産されているグレインレザー(型押し)。
傷にも強いアース社のシグネチャーと言われるNovo Nappa(ノヴォナッパ)に型押しを施した革です。
ロシアンカーフを再現したとされる革で、菱形のシボが特徴です。
ロシアンカーフの特徴と言えば撥水性や耐久性の高さですがユタカーフも同様に撥水性や耐久性に富んだ革質です。
コンビなめし(クロムとタンニン両方でなめしている)が特徴で、クロムなめしの発色の良さと柔らかさにシミの出来ずらさ、そしてタンニンなめしの深い艶が現れるエイジングと両方の特性を兼ねています。
なお9種類の特製オイルで加脂されている事で耐水性を高めています。
またパティーヌ(経年変化による艶)の美しさも特徴の一つでは着込むほどに艶が表れ、表情に深さが増していきます。

そして一番の特徴でありアイコニックなポイントとなる金具、ホースビット、
馬具のハミをモチーフにした装飾が特徴で鈍く光るマットゴールドが重厚感を与えてくれています

ホースビットと型押しのユタカーフで十分な存在感で、一見、スタイルを限定しそうなイメージを持っている方も多いと思いますが、実際は全く逆
ジャケットスタイルは言うまでもなく、ジャストフィットな統一感ながらも、ダークカラーなカラーコーデの中でホースビットと型押しカーフの艶が一つ上のスタイルへ昇華してくれています



さりげなく足元のアクセントを作る、エキゾチックレザーやディテールなどで、それを求めると、どうしても過度になってしまい、
意外に難しいことなのですが、着用画像の通り、こちらは難なく実現してくれています

更にグッとカジュアルに振り切ったワーク&ミリタリー、アウトドア的なディテールを持つようなイージー仕様のファスナーパンツにも、すんなり収まってくれています

こんな大柄のソックスにも収まる高い汎用性

手書きのインソールがビスポークのような靴職人の姿を連想させる、自己満足感の高い一手間も嬉しい点

もう一つ自己満ポイントを最後に、
アウトソールは美しいヒドゥンチャネル、出し縫いのステッチを隠す技術ですが、一片の凹みもない緩やかな流線型の美しい仕上がり
実際に履き下すまでの、ひとときの楽しみですね

ローファー選びはレースアップやブーツ選びよりもフィット感が重要なので、苦労の旅路です
デザイン、フィッティング、そして遊び心
これらを兼ね備えたART.2695 ビットローファーを是非、どうぞ

(ENZO BONAFE) BIT-LOAFER 2695V/C-530GIAP-T2A-B – BLACK

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